てんびん座

 

バランス感覚にすぐれ、流行に敏感な都会的な星座。
人当たりもよく、礼儀正しいので、一目おかれ評判が高い人柄。
将来へ高い志の姿勢をもちながらも、野心を隠すこともできる成功に一番近い人です。反面、自尊心が強く、人に弱みをみせることを極端にきらう面も。自分をさらけだす勇気をもつと出世するタイプ。

 

天秤座の性質の根っこには、大空を風に乗って飛ぶ鳥のように、何物にも束縛されず、気持ちのままに自由に生きたいという願望があります。仕事のしがらみや、煩わしい人間関係や、お金の悩みなど、生きていくために味わわなければならないさまざまな束縛から解放されたい、そして自分の心を満たしてくれる、本当に好きなことだけをして暮らしたい、という思いを、ほかの星座にくらべて、強く持っているのです。
 縛られることを嫌い、自由を求める感覚は、物にも人にも執着しない気質を生み出します。物に執着すれば、それがいたんだり、失われたりすることへの不安が募り、物に自分が振り回されますし、人に執着すれば、愛憎にとらわれて苦しむでしょう。何物にもとらわれることがなければ、心は常に鳥のように自由でいられます。
 実際、天秤座の性質を強く持っていると、物を惜しげもなく捨てる人が少なくありません。その物がまだ十分使えても、部屋のインテリアを変えたから、いらなくなったなどの理由で、廃棄処分してしまいます。部屋に物がゴチャゴチャ置かれている状態も、あまり好きではありません。
 人に対して執着しない気質は、あなたはあなた、私は私、という、個人主義的なものの考え方を生み出します。自分の気持ちを押し殺して、人に合わせるのではなく、それぞれが自分のしたいように、自由にやればいいという、個を尊重する考えを強く持ちます。職場でも友人関係でも、家庭でも、相手を縛らず、自分も縛られまいとするのです。
 他人や家族に対して、おせっかいや干渉をしないかわりに、相手から干渉されることを非常に嫌う点は、天秤座の性質の目立つ特徴のひとつです。自分の仕事や私生活について、他人に首を突っ込まれると、過敏なまでに反感を抱くことがままあります。相手の何気ない言葉、たとえば「どこの学校を出たの?」「お子さんはまだなの?」といったごく普通の質問さえ、そのときの心境によっては干渉ととらえ、内心、むかっ腹をたてることもあります。
 物事にとらわれず、人の意見に左右されることもなく、どうにかなるさという楽天性を持ち、何事も自分に都合のいいように解釈してしまうようなちゃっかりした面もあり、とても楽に生きられそうに思える性質ですが、天秤座には、別の一面があります。
 それは、天秤座に関連する星である金星と、天秤座に深いかかわりを持つ女神、法と正義をつかさどるアストレアが表わす性質です。
 アストレアは、正邪をはかる秤を手に持った姿で描かれます。天秤座の性質には、この正と邪をはかる秤に象徴される正義感が、根強くあります。物事や人間の、何が正しく、何が不正かを見極めようとし、白黒をはっきりつけたがるのです。
 たとえば、友達同士がケンカしている場合、天秤座はたいてい中立の立場をとります。あの人の態度は悪いけれども、そうさせた相手にも問題があるといった具合に、起こっていることの正しい部分、間違っている部分を、冷静にみきわめようとするため、結果的に中立の立場をとることになるのです。
 冷静で中立的な立場を貫くのは、天秤座に関わる星、金星に象徴される美意識のためでもあります。あいつは嫌いだから、こっちの味方をするといった、感情に流された態度や行動は、天秤座の美意識に最も反することです。
 嫉妬、恨み、憎しみ、むき出しの物欲や金銭欲など、人間の醜い感情は、天秤座の美意識にとって、ほとんど耐え難いものです。そういう醜い感情にかられた様を見たくないし、自分の中に醜い感情が湧いてくるのも耐え難い、というところがあるのです。争いに対して中立的になるのは、争いの醜さに自分が巻き込まれるのが嫌だからでもあります。
 人間関係のしがらみや束縛を嫌うのも、人と深く関われば、必ず、相手の無神経さやむき出しの感情や欲望を感じざるを得なくなるからかもしれません。天秤座は社交性を十分にそなえた性質ですが、自分のまわりに堀をめぐらすように、他人との間に一定の距離を置いたり、まれに他人を拒絶して、自分だけの世界に閉じこもる人もいるようです。

《恋愛面、家庭面》
 美意識、美的感性が発達しているため、恋の相手にも美的センスを求めるようなところがあります。服装や態度が野暮ったかったり、金銭面でケチだったりすると、恋の対象にはならないでしょう。顔やスタイルにこだわる傾向もあり、特に若い頃は、相手の中身より外見にとらわれがちです。
 服装や会話など、相手のセンスのよさに、ころっとまいってしまったり、連れていかれたお店が、とても気がきいていたりすると、それだけで合格点をあげたりするようなところもあります。
 見栄っ張りなので、友達に堂々と紹介できるような外見や経歴の持ち主を、恋人に選ぶというところもあるでしょう。
 どこか冷めていて、恋に没頭できないという面もあります。特定の恋人がいても、ほかの異性に目移りしたり、短い恋を繰り返したりすることもあるでしょう。
 性的には淡白で、特に女性は、セックスをあまり重要視しない人もいます。性の行為が動物的で美しくないという理由で、嫌悪感を抱く人もいるようです。
 会話の楽しさや価値観の一致など、精神的な結びつきを重要に考えるでしょう。相手に合わせて考え方や価値観を変える性質ではないので、価値観の一致は、恋人を選ぶ際、大切なポイントです。
 過ぎたことにはこだわらない、忘れるのがうまい性質なので、恋が破局を迎えても、立ち直るのは早いほうです。
 個人主義で、家族意識、血縁意識は薄く、いわゆる家庭的なタイプではありませんが、いったん結婚すると、めったなことでは別れないようです。結婚や家庭にしがみつくというのではなく、離婚という人生の大変化を起こすのがシンドイ、また離婚して生活の安定が損なわれるのがイヤ、という理由で、結婚生活を続けるケースが多いでしょう。家庭生活の中で、自分がある程度のお金の自由や、精神的な自由を得られていれば、多少の不満はあっても、なんとか乗り越えていきます。
 ただし、自分が自由に使えるお金がなかったり、いろいろな面で束縛されていると、さっさとその生活に見切りをつけるでしょう。
 話はそれますが、離婚に限らず、人生を大きく変えるような、思いきった行動は、天秤座はあまりとりません。何事にも執着しない淡々とした気質のため、思いつめたり、自分を追い込んだりしないこと、気楽に、安楽に暮らしていたいという、やや怠け者的な気質があることが、冒険をしない原因でしょう。けっして慎重な性格ではありませんが、結果として安定路線を歩むことが多いようです。
 ゆったりと暮らしたいほうなので、女性の場合、家計が逼迫していなければ、あえて仕事をしようとは思わず、専業主婦を選ぶことも少なくありません。髪振り乱して仕事と家事に追われる暮らしは、天秤座の性質としては、あまり受け入れたくないことでしょう。料理に凝ったり、部屋をきれいに飾ったりと、生活を楽しむ工夫には、知恵もお金も惜しみません。
 子供に対する感情はさっぱりしていて、親の望みを押しつけることはなく、子供の自由意志を尊重します。子供にべたべたとまとわりつかれるのはいやだという感覚を持つこともあり、どちらかというと、子供が早く自立することを望むでしょう。

《仕事、金銭面》
 感情をむき出しにすることを好まないので、内心ではカチンときても、適当に相手に調子を合わせ、建て前の顔を通したり、どんな場面でも良識を重んじて行動しようとするため、社会的にはとても協調性があります。穏やかさや人当たりのよさは、職場の中でも、交渉や接待などの対外的な場面でも、プラスに働くでしょう。
 美的センスに恵まれているため、芸術、芸能関係やいろいろなジャンルのデザイン、インテリアなどのコーディネーター、生け花やアートフラワー、料理やお菓子関係、レストラン経営などに適性があります。冷静に物事を見極めようとする性質を活かせば、弁護士など法律関係の仕事につくのもよいでしょう。そつのない社交性や交渉能力を持つことから、営業や接客にも向いています。
 向いていないのは、単純な作業の繰り返しや、精密さを求められる細かい仕事、激しい肉体労働や、土いじりなど、手を汚さなければならない仕事です。汚くてきつい仕事は、精神的にも拒絶感を持ちますし、あまり頑丈な体質ではないので、肉体的にも向いていません。
 意欲を持てば、仕事の能力をどんどん伸ばしていけますし、うまく人脈をつかむこともできますが、野心や出世欲は乏しく、あくせく働くよりは、日々の生活を楽しみたいという性質です。
 金銭面でも、お金を稼ぐ能力は十分に持っていても、際限もなく金銭欲を募らせることはなく、ある程度稼いだら、あとは好きなことをして遊んでいたいと思うでしょう。働くだけで、遊びのない人生は、天秤座の性質にとっては、価値も意味もない、つまらない人生なのです。
 浪費型で、貯蓄能力はないと言ってもいいくらい。お金を出し渋ったり、お金に細かかったりすることを、みっともないと思いがちで、見栄っ張りから、威勢よくお金を使うこともあります。
 家計簿をつけるなど、地道な金銭管理もいっさいしません。
 ただし、貧乏暮らしは、汚さ、みじめさのイメージがつきまとうので、精神的に耐えられないところがあります。みじめな暮らしをする恐れがあると思えば、お金を稼ぐことに懸命になるでしょう。実際はお金がないのに、虚栄心から、他人の前では優雅にふるまってみせることもあります。

《健康、体質》
 持久力に乏しく、無理のきかない体質です。仕事が立て込んだりして、疲れがたまったら、家でごろごろしているのがいちばんで、なるべく疲労をこまめにとることが必要です。また、外見よりはずっと神経が繊細で、ストレスもためやすく、休養するなら、他人に気を遣わないですむ自宅が最もいいのです。旅行は気疲れしやすく、ストレスの解消にはあまりならないでしょう。
 腎臓の疾患に注意が必要で、風邪をこじらせて腎臓を悪くすることがあります。また、美食に走る傾向もあり、カロリーオーバーの食事や、栄養的に偏った食事を続けることもあります。糖尿病などの生活習慣病に気をつけてください。