さそり座

 

努力と忍耐、愛情と集中力に満ちた星座。
目標が定まると一直線に突き進み、どんな困難も乗り越える精神力をもっています。控えめで、でしゃばるタイプではないので敵ができにくい人柄。反面、独占欲や嫉妬心が強く、相手を追い詰めてしまう一面も。冷静さを身につけると出世するタイプ。

 

蠍座の性質の最大の特徴は、強い探究心と、抜群の持久力、集中力です。
 蠍座は、複数の仕事を並行してこなしたり、同時にいくつもの目的を追いかけるようなタイプではありません。蠍座の意識は、常に、ひとつのことにしか向かいません。その目に見えているのは、常に、一本の道です。そして自分がみつめるその道を、ひたすら、脇目もふらずに歩き続けるのです。
 勉強でも仕事でも、目的がみつかると、蠍座は黙々と努力を続けます。失敗しても、カベにぶつかっても、決して諦めず、目的を達成するまで進み続けます。
 ただ単に、努力をするだけでなく、蠍座には、何事も深く考え、深く掘り下げようとするところがあります。鉱脈を掘り当てるために、地中深く、どこまでも掘り進んでいく工夫のように、自分自身が完全に納得するまで、探求する努力を続けるのです。
 スポーツや芸術、芸能の分野で、技を磨き、道をきわめたり、学問研究の分野でこつこつと自分の仕事を深めていったり。蠍座の性質は、そういうことに非常に向いています。困難に負けない、強い精神力を持ち、肉体的にもタフで、きびしい修業や長い下積みの生活にも耐えますし、根気を要する調査、研究などにも、黙々と取り組みます。たとえば、膨大な資料を読みこなすといった、気の遠くなるような仕事も、目的意識や情熱があれば、むしろ嬉々として取り組むのです。
 一点集中型の性質で、何かに没頭しているときは、まわりの騒音、雑音もまったく耳に入らないといっていいほどの集中力があります。たとえば、本を読み耽っていると、まわりで人ががやがや騒いでいても、まったく気にならなかったりするのです。どんなことでも、興味を惹かれると、その世界にすうっと気持ちが入り込んでいく、物事に没頭しやすい性質です。
 まわりが気にならないということは、まわりが目に入らないということです。自分はこの道を進むと決めたら、その暮らしが地味で貧しくても、周囲の友達の安楽な生活を見て、心が揺れ動くということがありません。蠍座の性質を非常に強く持っていれば、人と自分をくらべて、優越感に浸ったり、劣等感に陥ったりすることはあまりないでしょう。そういう意味では、偉大なるゴーイング・マイウェイの性質です。
 ただし、まわりが目に入らないために、他人の気持ちに対して鈍感になるという欠点があります。自分の言葉や態度が相手にどう受け取られるかということに、まったく配慮せず、誤解を招くこともあるでしょう。相手を不愉快にさせたり、傷つけたりしていることに、まるで気付かないことも少なくありません。
 何事も深く、奥へときわめようとする、その生き方は、プラスに働けば、仕事などで素晴らしい成果を生むでしょう。まわりに左右されないので、個性豊かな、オリジナリティーに富んだ仕事をする可能性がありますし、深く掘り下げようとするために、物事の本質をつかんだ、説得力のある仕事をする可能性があります。
 反面、蠍座の性質は、方向転換が非常に苦手です。のめりこみやすい性質なだけに、気持ちを切り替えるのがむずかしいのです。別の道に進んだほうがいいとか、ひとまず撤退したほうがいいと、かりに頭ではわかっていたとしても、執着心を捨てきれず、悪あがき、無駄な努力をしてしまうことがあります。まわりが目に入らないという性質は、人の意見や忠告を聞かないという頑固さも生み出します。
 蠍座生まれの人とつきあっていると、相手がどういう人なのか、ホンネはいったいなんなのか、今ひとつわからないという印象を抱くことがあるようです。けっして無口に押し黙っているわけではなく、いろんな会話をしているのに、肝心かなめの部分がはっきりしない、正体がいまいちつかめないという感じに陥るのです。蠍座本人は、おそらく意識して自分を隠そうとしているわけではないでしょう。世間話のような軽い話題ならともかく、自分の考えや生き方など、深い話になると、口が重くなってしまう。それも、何事も深く考えてしまう性質からきているようです。
 人間の気持ちは複雑で多様です。自分の気持ちをじっくりみつめればみつめるほど、それを表現することのむずかしさを感じてしまうでしょう。恋人を好きでも、欠点も感じていれば、複雑な思いにとらわれることもあるでしょうし、仕事に情熱を燃やしていても、上司と折り合いが悪ければ、やめたくなることもあるでしょう。そういういろいろなものが交錯した思いを、手際よくまとめて言葉にする器用さは、蠍座にはないのです。

《恋愛面、家庭面》
 深く、奥へ、という性質は恋愛面でも現われ、惚れた相手をひとすじに愛し続けます。片時も相手のそばを離れたくないというほどの強い思いを抱くことも多く、自分のほうから心変わりすることは、まずないと言っていいでしょう。相手にしてみれば、愛されているという実感をしっかり味わうことができますが、強い愛情を重苦しく感じてしまうこともあるかもしれません。
 独占欲や嫉妬心が強く、恋人がほかの異性と話をしているだけでも、嫉妬心がうずいたりします。一日に何度もメールを送ったり、恋人の行動をいちいち知りたがったりすることもあります。
 女性の場合、相手の男性に経済力がないと、せっせとお金を貢ぐこともあります。お金に関しては堅実で用心深いほうですが、恋人を大切に思うあまり、財布のヒモがゆるんでしまうのです。
 愛が強いだけに、恋人の裏切りは、けっして許しません。嫉妬の炎に身を焼き、復讐心に燃えます。ひどい仕打ちをされると、どんなことでもしかねないくらいの恨みを抱くのです。これは恋愛や結婚以外の人間関係でもそうで、生涯消えないほどの恨みや憎しみを持つこともあります。
 気持ちの切り替えをしづらい性質なので、愛が破局を迎え、相手がいなくなると、その喪失感から立ち直るのに、とても時間がかかります。悲しみや虚しさに心をゆだねてしまうと、暗い穴に沈んでいくように、落ち込みが深まるばかりなので、頑張って気持ちを変える努力をする必要があります。
 結婚すると、家族を大切にする良き夫、良き妻になるでしょう。浮気は、よっぽどのことがないかぎりしません。蠍座の浮気は、浮気で終わらず、本気になってしまいがちで、そうなると、家庭崩壊を招きかねない大事になる恐れがあります。
 男性は、妻がいないと生きていけないというほど、奥さんべったりになる可能性があります。女性も、夫が何よりも大事で、心の支えにしますが、かいがいしく身の回りの世話を焼くようなつくし型ではありません。あまり機転がきかず、夫の顔色を見て気持ちを察するような、こまやかな気配りはできないほうです。蠍座の妻には、やってもらいたいことをはっきり口に出したほうがいいでしょう。ただし、夫に対してあれこれ要求が多かったり、さしでがましい口をきいたりすることはありません。夫におとなしく従う妻です。
 男女とも、独占欲が強く、相手の自由を縛る傾向があります。相手が自分や家庭から離れて、ひとりでふらふらどこかへ行ってしまうのを、非常に恐れるのです。相手の浮気は絶対に許しませんが、すばやく浮気を察知する鋭敏さはありません。浮気されているのにまったく気がつかないこともあります。
 子供に対しても独占欲が強く、子供の意思や個性を無視して、自分の勝手な夢や願望を押しつけるところがあります。子供を溺愛し、非常に甘い親になったり、反対に子供の将来を案ずるあまり、きびしすぎるしつけや教育をすることもあります。
 子供に対する愛が強いわりには、子供の気持ちに鈍感で、子供の悩みやSOSを見抜けないことが少なくないようです。子供をよく観察すること、子供との会話を習慣づけることが必要です。
 女性の場合、仕事と家事、育児の両立は、かなりたいへんなようです。同時に複数のことをこなす手際のよさに欠けるので、混乱状態に陥ることもあります。仕事に追われて、子供とのコミュニケーションやふれあいが充分でなく、それが子育ての障害になる場合もあります。子供が小さいうちは子育てに専念するとか、親に協力してもらうなどの工夫が必要でしょう。
 ひとすじに貫くという性質から、離婚を考えることは、めったにありません。とても忍耐強いので、舅、姑との折り合いなど、人間関係の苦労や、お金の苦労にも、黙々と耐えるでしょう。誰が見てもひどいと思えるような不幸な結婚生活にも、耐えてしまうところがあります。人生は限りあるものです。不幸に耐えるのではなく、自分を輝かせる道を選択してください。
 
《仕事、金銭面》
 すでに書いたように、修練を積んだり、勉強を深めたりして、ひとつの道をきわめる生き方が、蠍座には最も向いています。たとえばスポーツや舞踊、歌、演劇などの芸能関係、職人や技術者、学問、研究の分野、医師、看護士など医療関係があげられます。
 根気と持続力があるので、調査、探査といった仕事にも適性があります。謎を解き明かすことに興味を持つ傾向もあり、科学者や考古学者などにも向いています。
 細かい数字を扱う仕事、たとえば金融関係や、会計士、税理士などにも適性があります。建築、設計関係も向いている職業です。その他、腰を据えてじっくり取り組める仕事は、すべて適しています。
 肉体的にハードな仕事も、充分にやれる体力を持っており、激しい肉体労働や過密スケジュールもこなせます。
 話がうまいほうではないので、営業、セールスは、やっていて苦しいかもしれません。新聞や週刊誌の記者など、スピードや瞬時の判断力が必要な仕事も、あまり向いていません。
 他に歩調を合わせることが苦手なため、チームの中で仕事をする場合は、ほかの人への気配りを心がける必要があります。
 金銭感覚は堅実で、無駄なお金は使いません。衝動買いなどはあまりしませんし、ギャンブルにも手を出さないほうです。投資にも慎重で、こつこつ貯める貯蓄型です。
 収入が少ないと、一円でも節約しようとするしっかりした面が現われ、けちけちした印象を与えることもあります。ただし、いわゆる金銭欲が強いというわけではなく、収入が充分にあれば、趣味や旅行にお金をつぎ込むなど、心を満たすために贅沢をすることもあるでしょう。勉強や稽古など、自分を向上させるためのお金は惜しみません。
 お金が充分にあっても、寄付や支援など、人のためにお金を使うことには、財布のヒモが固くなりそうです。用心深いので、人にお金を貸したり、連帯保証人になったりすることはないでしょう。

《健康、体質》
 体質は強く、回復力も抜群です。風邪をひいても、休んだりせず、働きながら治してしまうというタイプです。ただし、強いだけに無理をしやすく、体を限界まで酷使して、あげく大病を患う恐れもあります。特に美食家というわけではありませんが、食べすぎ、カロリーのとりすぎ、お酒の飲みすぎに注意が必要です。ある程度の年齢になったら、定期検診を受け、体のチェックを怠らないようにしましょう。成人病の予防を心がけてください。
 肥満しやすい体質で、太りすぎが病気の引き金になることもあります。子供のころから太りやすい体質なので、親が食事の内容をきっちりチェックする必要があるでしょう。
 蠍座は体の部位では、泌尿器や生殖器に関連があります。膀胱炎や、子宮筋腫などに注意が必要です。
 精神面も強く、神経症とは無縁と言っていいくらいですが、挫折感などで精神的に深く落ち込むと、なかなか立ち直れず、うつ病になることもあります。宗教にすがったり、オカルトの世界に興味を持ったりする場合もありますが、かえって精神の混乱を招く恐れもあるので注意が必要です。