いて座

 

正直で活発、冒険心と探究心をもった星座。
高い理想をもち、好奇心旺盛で知的探究心の強い人柄。
不正や悪事に対しての拒絶もでき、正義感の強いところも特徴です。反面、理想などに集中するあまり、日常生活ではガザツで、無頓着な一面も。規則正しい生活を心がけると出世するタイプ。

 

ギリシャ神話には、上半身が人間で腰から下が馬の姿をした、ケンタウルス族のケイロンという賢者が登場します。ケイロンは太陽神アポロンや月の女神アルテミスから、音楽や医学など、さまざまな学芸を授かり、多くの人間の師となった人物です。このケイロンが天に昇って星座となった姿が、射手座です。
 ケイロンは、弓に矢をつがえ、今まさに射ろうと力強く引き絞っている姿で描かれます。射手座という名前は、矢を射るケイロンの姿から来たものです。
 豊富な知識を持つケイロンに表わされるように、射手座は、知識欲が非常に強い性質です。ちょこっと覗いてみたいとか、ひと通りわかればいいといった、単なる好奇心ではなく、興味を惹かれたものを、納得がいくまで追求する、深い知識欲を持っています。ケイロンがさまざまな学芸のエキスパートであるように、いくつかの分野で、相当なレベルの知識や技術を身につける人が少なくないのです。
 射手座に関係を持つ星は、木星です。木星には発展と拡大という意味があり、射手座に物事を発展させたいという強い意欲を与えています。ひとつのことに興味を持つと、まずひと通りの知識を得、それでは飽き足らずにさらに知識を追い求めたり、技を磨いたりし、身につけたものを現実面に生かそうと、資格をとったり、仕事にするための道を切り開こうとしたりするのです。社会人になってからでも、これを学びたいと思うと、学校に通ったりして、第二の職業として成り立たせてしまうこともあります。会社勤めをしながら、絵画の才能を花開かせたり、主婦業のかたわら、趣味の教室を経営したりといった具合に、エネルギッシュに生きる人が少なくありません。
 いい歳をして学校に通うなんて、まわりがなんと思うだろうといった、他人の目を気にする意識は、まったくありません。目的をみつけると、よけいな雑念は頭から消え、矢が的に向って飛んでいくように、まっしぐらに行動します。
 ひとつの道をきわめようと邁進し、もうこれ以上学ぶものがないとみきわめたり、自分の才能の限界を悟ったりすると、パッとやめてしまうことが多いでしょう。発展性を感じられないものにいつまでもしがみつく執着心はありませんし、同じことの繰り返しで、発見の喜びが感じられないと、新たな刺激を求めて、別のものに気持ちが移っていきます。
 どこまで進んでも、まだ奥が深いと思えたり、自分の能力をもっと伸ばせると確信できたりすると、その道を生涯進みます。道がけわしく、きびしい生活を強いられても、情熱と意欲があれば、むしろいきいきとしてやり抜くでしょう。
 射手座は、常識的な価値観や世間の風潮に流されない、強い自我を持っています。自分の選んだ生き方が、世間一般とは違って、やや風変わりなものだったとしても、またはいわゆる負け組と称される部類のものだったとしても、自分を輝かせることができていれば、まったく意に介しません。裕福で地位もある暮らしをしていても、やりたいことを我慢し、本当の自分を発揮できない生活は、射手座にとって何よりも不幸でしょう。極端に言えば、その日暮らしのような生活でも、自分の目的をまっすぐに追いかけ、自分自身を発揮できていれば、発見や収穫が多ければ、その暮らしが最高なのです。
 自分自身に正直に生きるという点では、射手座の右に出るものはいないと言っていいでしょう。世間体を気にしたり、人のしがらみに縛られたりして、自分の意思を曲げることはありません。みんながそうしているから、とりあえずそれに従ったほうが無難だといった、右へならえ的な態度をとることは、自分のプライドが許さないというところがあります。グループの中で自分だけ浮いてしまっても、自分の考えをまっすぐに貫きます。
 射手座はとてもせっかちな性質です。頭に浮かんだことが、次の瞬間には言葉や態度に出ていると言っていいほど、思考と行動が直結しており、まわりの様子を見たり、みんなの考えを聞いてから行動に移るというゆとりがありません。相手の気持ちを考える前に、思ったことをパッパッと言ったりやったりするため、場合によっては人の気持ちを逆なですることもあります。人の話を聞かない、無神経な人という印象を与えることもあります。
 実際、自分の考えで頭がいっぱいで、相手の話をまるで聞いていないことも少なくありません。射手座の意識は常に自分に向けられています。自分の考え、自分の価値観、自分の世界……と、自分へのこだわりが強すぎるために、相手の気持ちを思いやることを忘れ、相手がついてこられなくなることも少なくありません。人に自分を合わせるなんて嫌、という感覚もあるようですが、人間はひとりでは生きられないわけで、協調性を養うことは、とても必要なことです。
 感情の起伏が激しく、カッとなると、理性の歯止めがきかなくなったり、嬉しいにつけ、悲しいにつけ、何事もオーバーに考えがちなところがあります。嬉しいと宙を舞うように舞い上がってしまったり、カベにぶつかると、ドーンと落ち込んで、なかなか這い上がれなくなったりするのです。努力が思うように実らず、挫折感が深かったりすると、自閉的に自分のカラに閉じこもってしまうこともあります。プライドが高いだけに、悩みを人に相談できず、すべて自分で解決しようとして、出口のない迷路に迷い込んだりするのです。人間は誰しも、弱く未熟なものです。自分の弱さを隠さないことは、本当の意味での強さに通じることを、忘れないでください。
 
《恋愛面、家庭面》
 いいと思うと、すぐさま接近する行動派です。相手がどういう人間か、みきわめることをしないので、つきあってから相手の正体がわかり、がっくりくることもあるでしょう。相手はこういう人だと、勝手に思い込んだり、自分の理想や願望を重ね合わせて、美化したりするところもあります。
 恋するのもスピーディーですが、別れの決断を下すのも早く、これはだめだと思うと、未練を残しません。本当に心が満たされる恋にたどりつくまで、いくつかの恋愛を経験することもあるでしょう。熱しやすく、冷めやすいのが射手座の恋などど言われがちですが、せっかちで、ややおっちょこちょいなのと、精神的な満足を求める気持ちが強く、ほんものの愛を探して恋愛遍歴をしがちなために、そう見えるだけのことで、けっして飽きっぽい性質ではありません。
 いっしょにいて楽しい相手、自分をわかってくれる相手に出会うと、脇目もふらず、ひとすじに愛し続けます。プレゼントをしたり、電話やメールを欠かさなかったりと、けっこうマメな恋人でしょう。
 感情を抑えることができず、会いたいとなったら、今すぐ会いたいというところがあります。相手にしてみれば、突拍子もない時間に突然訪ねてこられたり、しょっちゅう電話がかかってきたりで、とまどったり、振り回されたりすることもあるかもしれません。
 射手座の性質には、説明不足という欠点があります。これもせっかちが原因で、自分の気持ちを相手に説明することをすっ飛ばして、即行動に移ってしまうのです。自分は理解されてると思い込むと、どんなときでも相手は自分の気持ちをわかってくれていると、早合点してしまう傾向もあります。相手の歩調を考えず、自分のペースでどんどんコトを進め、相手に、もうやってられない、ついていけないという思いを抱かせることもあるでしょう。意識が常に自分自身に向かい、他人に注意を向けることをしないため、自分は身勝手に振る舞っているつもりはなくても、結果的に非常に自分勝手な行動をとりがちなのです。
 行動的で、外向的な性格なので、女性は結婚後も仕事を続けることが少なくありませんが、専業主婦になっても充分やっていける性質です。じっとしているのが苦手なので、こまめに家の中を動き回り、テキパキと家事をこなします。多芸多才な性質なので、料理や洋裁、手芸などで腕前を発揮し、子供の服や身の回りの物を手早く作ったり、料理にこだわりを持ったりしがちです。親戚や近所とのつきあい、PTAのつきあいなども明るくこなしますが、井戸端会議などでだらだら時間をつぶすのは嫌いで、さっさと帰ってきたりするでしょう。
 専業主婦にも向くといっても、昼間ひとりでいることが多かったり、夫との会話が少ないなど、会話のない生活は、ストレスを生みます。そういう場合は、外に働きに出たり、お稽古事をやったりと、人とふれあう機会を多くする必要があります。
 男性は、興味を持てば、家の中の仕事を積極的にします。凝り性なので、料理や日曜大工などにはまると研究熱心になり、相当な腕前を発揮する可能性もあります。自分が価値を見出せば、既成概念にとらわれずにどんな生き方でもできる性質なので、たとえば妻が働き、自分は家事を引き受けるという、男女の役割が逆転した生活も、自分が納得していれば可能です。
 妻が自分の考えを理解せず、夫婦の会話が少ないと、休日でも趣味やスポーツをしに、ひとりで出かけたり、家で好きなことに没頭したりして、自分の世界に閉じこもりがちです。子供とは遊んでも、妻には冷淡だったりするでしょう。
 男女とも、パートナーと心の分かち合いがなく、精神的に満たされないと、家庭の外に愛情関係を求め、浮気に走りがちです。
 子育てにはやや問題があり、子供の性格をきちんと把握しないで、自分の考えを押しつけがちです。ひかえめでおとなしい子に、活発に行動することを強いたりと、子供の本質とはまったく逆の育て方をし、子供の才能をつぶしてしまう恐れもあります。さまざまな先入観を捨て、子供の話をよく聞いて、理解することが必要です。

《仕事、金銭面》
 ビジネス、学問研究、文学、ジャーナリズム、マスコミ関係、芸術、芸能、スポーツ、医療、法律……と、ほとんどの分野に適性を持っています。すでに書いたように、複数の職業を持つことも可能です。
 適性範囲は広いのですが、職場環境は、合うものと合わないものがあります。自己主張が強く、周囲に自分を合わせることをしないため、組織の中で浮いてしまうことが少なくないのです。個人のアイディアや才覚が必要な職場、個人の能力が重視される、比較的自由がきく職場が向いています。頭を押さえつけられることが多く、与えられた仕事をおとなしくこなしていればいいとされるような職場は、フラストレーションが募るでしょう。
 腰を据えて研究や執筆に没頭することもできますが、基本は活動型なので、行動力を発揮できる仕事のほうが、やっていて楽しいようです。単純作業や一般事務など、変化に乏しい仕事には向いていません。
 拘束されることが少なく、自由に才能を発揮できる自由業や自営業、組織の中にいても、専門分野のエキスパートとして活躍できる状態がベストです。
 また、職業にする、しないにかかわらず、スピード感を味わえるものに、興味と関心を抱くようです。スピードとスリルが好きで、たとえば、スキーやスケートの選手、車やバイクのレーサーなどに向いています。
 お金に対する執着は、まったくありません。将来にそなえて貯金をするよりは、自分への投資として、勉強にお金をつぎ込んだり、趣味の分野で贅沢をしたりするでしょう。貯蓄ということにはほとんど価値を見出さない性質です。
 欲しいものは今すぐ手に入れたいというせっかちな面があり、後のことを考えずに高価な物をパッと買ったりします。本物志向、高級志向があり、最高級品を手に入れたがります。これが欲しいとなったら、食費を切りつめても、買うでしょう。欲しい物を手に入れ、心が満たされれば、あとの暮らしは、即席ラーメンを毎日食べるような状態でも平気といったところがあります。

《健康、体質》
 興味を持っていることに夢中になると、徹夜もいとわなかったり、限界を超えるまで体を酷使するところがあります。体は疲れているのに、気力で乗り切り、あとで体調を崩したりするでしょう。体質は強いほうで、回復力もありますが、無理がたたって大病を患う恐れもあります。
 食生活には注意が必要で、これが好きとなったらそればかり食べるというところがあり、栄養のバランスが悪くなりがちです。カロリーの多いものばかり食べたり、菜食がいいと思えば極端な菜食主義になり、たんぱく質が不足したりするのです。何事も度が過ぎるところがあるため、お酒もどんどん量が多くなりがちです。
 射手座は体の部位では、肝臓に当たり、肝機能の障害に注意が必要です。お酒の飲みすぎが肝臓に悪いのはもちろんですが、甘い物のとりすぎも肝臓によくありません。感情の起伏が激しく、情緒が安定しにくい性格なので、感情が波立っているときに、やけ酒、やけ食いをして、肝臓に負担をかけがちです。
 一見、図太い神経を持っているように見えますが、精神的にもろいところもあります。自分をうまく発揮できず、精神的に追いつめられると、神経症的な傾向が現われたり、うつ病になったりする恐れがあります。宗教にはまり、誇大妄想を抱いたりすることもあるようです。
 心の健康法としては、スポーツなどで体を動かすことが最もよいでしょう。